きみの話をしよう

 

数年ぶりに会ったきみの話をしよう。

最後に会ったのは5年前、バスケを始めたばかりの頃。背はぐっと伸びて、少し低くなった声。変わらないのはふにゃっとした話し方。これからもっと背も伸びて、可愛い彼女ができちゃうんだろうな。

帰り際に差し出しされた、小さなプレゼントと「これあげる。」 今後の成長に期待大。女の子は泣かすなよ、まだ中学2年生のきみへ。

 

 

わたしの大っ嫌いなタイプの彼から抜け出せないきみの話をしよう。

「こんなに自分を大事に大事にしてきたのにね。」って何回も言ってたね。「もう会わない」と「どうでもいい」も何回も聞いたね。全部ほんとで全部うそ。わたしの言葉は届いてるけど届いてない。だからキツい言葉ばかり言ってしまうけど、それもきっと分かってるよね。

解決できるのは、時間かきみだけ。いつか気付いたその時に、寄り添っていられる友達でいたいから。本当はちゃんと分かってる、頭のいいきみへ。

 

 

東京で暮らすきみの話をしよう。

はじめて一言も口をきかずに家まで歩いた。寝るまでどうでもいい話をずっと話すのに、はじめてきみが黙って先に寝た。わたしにとって数少ない大事なきみと、こんなことになるのは初めてで。取り繕おうとすればするほど、今までまで紡いだ糸が全部解けていく感覚。ちゃんと話したくても、君が応えてくれなくちゃ、わたしは何も言えなくて。ひとりで静かに泣きました。また元に戻れるよね、いつも大人すぎるきみへ。

 

 

わたしのずっと追いかけてるきみの話をしよう。誰より頼れる背の高いきみ。いつだって肯定してくれる最強の味方。まだ言ってないけど、勝手にきみの日記を読んだことがある。勝手に読んで勝手に泣いた。なんにも知らなくてごめんねってまだ言えてないけど、もっと大人になったら話せるといいな。いつでも真っ直ぐ、わたしの前に立ってくれてるきみへ。

 

 

いま、この文章を読んでいるきみの話をしよう。きっとわたしが教えたね、このブログの存在。きみは知ってるだろうか。文章を綴る楽しさとか、ちょっとした恥ずかしさとか、言葉を選ぶなんか特別な気分とか。たまには感想を聞かせてね。私はどこかの有名人になった気分で、また文章を綴るから。わたしの一部を知ってるきみへ。

 

 

最後にわたしのはなしをしよう。

今、人生でいちばん異性が嫌だなあと思ってる。信じることも好かれることも。人が好きだと言って生きてきたのに。心にぽっかり穴が空いた気分だ。はやくここから抜け出したさと、そんな必要ないっていう反発心と。まわりのカップルを見てると本当に不思議だ。その滲み出る好きとか、声を大にして言える想いとか、残したい思い出とか。いいなと思う時もあるけど、ばかみたいって思う時もある。案外近くにそんな人はいると言うけども。わたしにとっての、そんなきみは隠れてないでとっとと出てきてくれないと。早く嫌だというほど好きにならせて、信じさせてよね。

 

 

 

久しぶりに父方の実家に来て、親戚の暖かさに触れた連休でした。

自分が歳とった分、あの人もその人も同じだけ歳をとる。自分が大人になっていくのは、できることが増えるはずなのに、もっと大人になると、またできないことが増えていて、なんだか人間フクザツです。

 

好きな人がいるって奇跡なので。皆様いま恋されてましたら、大事にね!好きだったら伝えなきゃ、その好きが可哀想です。今思うと、出せないまま消えてった好きがあるな。数は多くなくても、ひとつひとつが大きいよね。

なんかしょんぼりしてるので終わり。

明日発売のPOPEYEが間違いなく激アツなので、みんなで読みましょう。

面白い文章読んで、クスッと笑いたい。

そういうの募集してます。心の栄養。

 

 

おわり。meg