べりお

わたしが日本にいなかった間、変わったことがたくさんあった。

 

ハイハイも出来なかった姪っ子は歩けるようになっていたし、

ボロボロだった大きい建物は無くなって、新しい薬局ができるみたい。

 

変化はするものだ。

 

ベリーが天国にいってしまった。

それももう、7月の話らしい。

家族はわたしの帰国まで話さないと決めていたので、実家に帰ってきて今日知った。

 

もう心が全然追いつかなくて、文字に起こさないとやってられなくて、ずぅっと涙が止まらなくて。悲しくて悲しくて。会いたくて。

 

それまでふつうに元気で、毎日お散歩に行って、その日もいつも通りだったらしい。

いつものコースを散歩中に急に草むらに座り込んで、歩けなくなっちゃって、そのまま。

 

なんで別れはいつも突然なのだろう。

準備なんてできないけど、教えてくれればいいのに、神さまは、意地悪だ。

せめてもうちょっと待ってくれたらよかったのに。なんて今さら。

 

いつかは来ると分かっていても、いつまでも準備はできないし、悲しいものは悲しい。

始まりがあれば終わりがある。

頭でわかっていたって、関係ない。

 

帰ってきたらまた会えると思っていたし、もういい年齢なのもわかってた。でもまだ大丈夫だと思っていた。

いつも家族が帰って来ると尻尾をちぎれそうなくらい振って小屋から出てきて、

飛びつきたい気持ちを一生懸命我慢して、

ふせながら撫でてもらうのを待ってたベリー。

わたしよりも近所の人と知り合いで、

あらベリーちゃん!なんて言われても、わたしはどこの誰だか分からないから、ベリーによく、(誰この人?)って聞いてたなあ(笑)

 

ベリーがうちに来た最初の日をよく覚えている。

まだ小さくて、ぽよぽよしてて、歩くのが嫌いで、抱っこして家まで連れて帰った。

6匹くらい兄弟がいたから、最初の夜はきっと寂しくて、ずーっとくぅくぅ鳴いてたな。

 

散歩に行くと絶対いつも同じ川で水分補給。(笑)

ちょっと近所まで歩いて出かけようとすると、すんごい鳴き方でキャンキャン鳴いてた。

おすわりが小さい頃から出来なくて、いつも片足曲がってたから、おじさんみたいで。

パンの耳がだいすき

お父さんがだいすき

お母さんがだいすき

わたしはよく散歩サボったから多分だいすきまではいかないかな。(笑)

でもわたしはだいすきだったよ。

わたしが泣いてたっておかまいなしだし、

薪を運ぶ一輪車がこわくていつも逃げてた。

夏になるといつも毛が抜けちゃって、舐めないように、カーラーして、アンテナ犬になってたなあ。

雪が降ってベランダに住むようになってから、薪の箱がベリーのベッドになった。

 

犬の寿命は短い。

13〜14歳が中型犬の平均寿命。

わたしが小学4年生?5年生?のときだったから、すこーし早かったかなぁ、、

 

夏の暑い日に、汗ダラダラで涙ビショビショで、お墓を作ってあげたらしい。

わたしはそれすらできなかった。

 

いつだって別れは突然。

どんなに尽くしても、きっとどこかで

ああすればよかった、こうすればよかった

あのとき、このとき、

そう思うに違いないのに、どうしてもっと大切に生きれないのか。

 

ベリーが、わたしの家にきて良かったって思ってくれてたら、楽しかったって思ってくれてたら、そうだったらいいなあ。

 

ベリーにそっくりだったIKEAのぬいぐるみを見ては、ちょっと考えては、涙がボロボロでてくる。

もう一回、撫でてあげたかったなあ

空の上で元気に走り回って、それでまた、

いつもみたいに待っててほしいな。

ずーっと、だいすきだよ。

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だからね、

会いたいなら会いに行く。

好きなら好きと伝える。

態度に示す。

できるならやらなくちゃ。

 

 

ありがとうね、べりお、だいすきだよ。

またね。待っててね。ありがとね。だいすきだよ。

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おわり。meg